現在ハイチでは、およそ8500の農家で養蜂業が営まれています。しかしその多くは、木の幹をくりぬいた巣箱を利用した伝統的なもので、生産性が低く、
継続的な飼育が困難です。また、近代養蜂では抽出可能なロイヤルゼリーやプロポリスなど商品価値の高い副次産物も、伝統養蜂では抽出できません。
案件を実施予定のトモンド市でも、市内に存在する110の零細養蜂農家の殆どが、伝統的養蜂を行っています。伝統的な養蜂技術を使った場合と近代的な
養蜂技術を導入した場合とでは、年間収入でおよそ8倍の開きがあり、地域の養蜂農家にとって、近代的な養蜂技術の導入による生産性の向上は喫緊の課題
です。
本案件では、地元のNGOである「トモンド市農業生産者組合」によって養蜂センターが建設され、防護服や遠心分離機など近代養蜂に必要な機材が導入されます。 |